眼瞼痙攣による障害年金

障害年金の受給要件

次の1から3のすべての要件を満たしているときに、障害年金が支給されます。

  1. (初診日要件)障害の原因となった傷病につき、はじめて医師の診療を受けた日(初診日)が次のいずれかの間にあること。
    • 障害基礎年金
      • 国民年金加入期間
      • 20歳前または日本国内に住んでいる60歳以上65歳未満で年金制度に加入していない期間
    • 障害厚生年金
      • 厚生年金保険加入期間
  2. (障害要件)障害の状態が、初診日から原則1年6か月が経過した日(障害認定日)に、下記の等級表に該当すること(障害認定日請求)。または、障害認定日に等級表に該当しなかった場合でも、悪化して等級表に該当するようになったこと(事後重症請求)。
  3. (保険料納付要件)下記の要件のいずれかを満たすこと。
    • 初診日の前日に、初診日がある月の前々月までの被保険者期間で、年金の保険料納付済期間と保険料免除期間をあわせた期間が3分の2以上あること。
    • 初診日が令和18年3月末日までのときは、初診日において65歳未満であれば、初診日の前日において、初診日がある月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がないこと。

眼瞼痙攣

日本眼科学会の眼瞼けいれん診療ガイドラインによると、「本態性眼瞼けいれん(以下、眼瞼けいれん)は眼輪筋の過度な収縮により不随意的な閉瞼が生ずる疾患で、放置すれば次第に進行し最終的には機能的失明状態になることもあり、患者のquality of vision,quality of life を大きく損なうものである」とされています。

近年は、ボツリヌスA型毒素の局所注射療法(ボトックス注射)が第一選択の治療法として紹介されることが多いです。

眼瞼痙攣による障害年金

等級障害の状態
障害
手当金
身体の機能に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの

(ア) 「まぶたの運動障害」のうち、眼瞼痙攣等で常時両眼のまぶたに著しい運動障害を残すことで作業等が続けられない程度のもの

視力や視野に異常がなく、眼瞼痙攣のみの場合であれば、上記表のとおり、障害手当金に該当する可能性があります。

ただし、障害手当金の障害等級で、治っていない(症状固定していない)場合は、障害厚生年金3級14号に該当しますので、治ったかどうかにより等級が変わることになります。

障害手当金と障害厚生年金は、厚生年金保険に加入していた場合にかぎり受給できる給付ですので、国民年金に加入していた時に初診日がある場合には、これらの給付を受けることはできません。
障害年金を受け取るには、非常にハードルが高い障害であるように思います。

また、表にもあるように、「常時」「両眼」「作業等が続けられない程度のまぶたの著しい運動障害」という要件が必要になってきますので、調子が悪い時だけとか、片眼だけという場合は、この要件にも該当しないことになってしまいますのでご留意ください。

眼瞼痙攣の他にも、まぶた関連の障害として、開瞼失行症、重症筋無力症、眼球使用困難症候群等が挙げられます。
これらの病名でも同様に、「常時」「両眼」「作業等が続けられない程度のまぶたの著しい運動障害」という要件が必要になってきます。


一視覚障害者として思うのですが、「常時」「両眼」「作業等が続けられない程度のまぶたの著しい運動障害」であれば、常に両目とも見ることが困難なのですから、障害手当金どころではなく、1級や2級にするべき程度の重症患者もいるように思います。

両目とも常に見れないのであれば、それは盲に近いはずですので、等級の多段階化が早急に必要だと考えます。

当事務所は、視覚障害(網膜色素変性症)により障害年金を受給している当事者社労士による、視覚障害・障害年金専門の社労士事務所です。
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