印紙保険料納付計器は存在するのか…?

「印紙保険料納付計器」は、労働保険の保険料の徴収等に関する法律(以下、労働保険徴収法)の第23条第3項並びに労働保険徴収法施行規則第44条~第53条、第55条に関連する規定のある計器ですが、社会保険労務士試験を受験する皆さんに知らない人はいないほど、ある意味有名な計器だと思います。

ただ、私が社労士試験受験生だったころ、「そんなハイテクな機械があるのか~」と思っていた程度だったのですが、最近日雇労働者のことを調べるうちに、気になって調べてみた結果を共有したいと思います。

印紙保険料納付計器の指定

労働保険徴収法施行規則第45条第3項は、下記のように規定されています。

法第23条第3項の指定は、当該指定をしようとする計器の名称、型式、構造及び機能を告示することにより行なうものとする。

つまり、告示により指定機種が公表されているということになります。

現行の告示の内容

見つけました。下記のWEBページのとおりです。

…昭和47年(1972年)の告示!
…54年間更新されてない!!

つまり…ハイテクではない…だと……。

「ハスラー計器F八八ML型(電動・手動両用式)」なる計器1種のみで、告示上は会社名も不明。

当該告示にある画像では、このような構造をしていたようです。

告示計器画像

「②始動票札挿入箇所」とあるところに、文字通り始動票札を入れることで、あらかじめ納付していた金額分まで印字することができる仕組みになっていたようです。

プリペイドカードの前身と言われているテレホンカードの発行・発売が、昭和57年(1982年)であることを考えると、当時はさぞかしハイテクな機械だったのだと思います。

補足

郵便局の料金計器のWEBページで、似たような名称の計器を発見しました。

  • 「ハスラー郵便料金計器F88型(手動、電動両用式)」昭和27年10月3日認可、日本ポスタルフランカー株式会社
  • 「ハスラー記録装置付郵便料金計器F88型(手動、電動両用式)」昭和33年9月27日認可、日本ポスタルフランカー株式会社
  • 「ハスラー通数計付郵便料金計器F88型(手動、電動両用式)」昭和38年4月10日認可、日本ポスタルフランカー株式会社

告示にある「ハスラー計器F八八ML型(電動・手動両用式)」には「⑫通数計」があるため、昭和38年4月10日認可の「ハスラー通数計付郵便料金計器F88型(手動、電動両用式)」を改良したものである可能性もなくはないかと思います。

ちなみにこの日本ポスタルフランカー株式会社は、現在のダイオーペーパープロダクツ株式会社に買収され、家庭紙と洋紙を販売しており、郵便料金計器等は販売していないようです。

結論

販売会社すら既に買収されており、中古品であっても販売されていない状態と考えます。

ただ、この「印紙保険料納付計器」に関する規定は現存していますし、新たに印紙保険料納付計器の指定を受けようと思えば、労働保険徴収法施行規則第45条の規定に基づき、開発会社は申請書を提出することができます。

スポットワークも増えてきていますし、どこかの会社さんが開発したら話題になりそうですね。

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