こんな法改正あったらいいなぁ~シリーズ(学校教育法編)

不登校施策について

2024年8月29日に、学校教育法施行規則が改正され、文部科学省から「不登校児童生徒が欠席中に行った学習の成果に係る成績評価について(通知)」6文科初第1126号が発出されました。

ポイントとしては、下記の点が挙げられます。

不登校児童生徒の家庭学習による評価をすることの根拠が、通知のみから省令(施行規則)及びその告示にも記載された。

構造改革特区番号「805」として2003年から一部地域から開始され、その後2005年から全国地域に拡大して運用されてきたICT等を活用した学習活動ですが、今までは通知のなかで記載されることにとどまっていました。

しかし、2024年の学校教育法施行規則の改正により、下記のとおり施行規則(文部科学省令)上も定義されることとなりました。

学校生活への適応が困難であるため相当の期間小学校を欠席した児童について前項の成績評価を行うに当たつては、文部科学大臣が別に定めるところにより、当該児童が欠席中に行つた学習の成果を考慮することができる

(学校教育法施行規則第57条第2項)

また、同施行規則第57条第2項の規定は、小学校のみではなく、中学校、義務教育学校、中等教育学校(前期課程)、特別支援学校の小学部・中学部にも準用されることとなりました。


ただ、施行規則として法令に格上げとなりましたが、個人的には少し残念です。

なぜなら、「考慮することができる」という可能規定にとどまったため。

これが、「考慮に努めなければならない」「考慮しなければならない」などのように、努力義務や配慮義務を課すところまで踏み込んでほしかった…というのが、不登校経験者としての感想です。


この不登校児童生徒の家庭学習(ICT等を活用した学習活動)に関しては、何度も何度も通知が出されているにも関わらず、各学校・教員で十分に理解されず実施されていないという状況を研究時・学校勤務時にも身をもって経験しています。

可能規定なのであれば、今までとあまり状況は変わるようには思えません。
施行規則で努力義務や配慮義務とすれば、これに違反すれば職務命令違反となり得るので、教育委員会及び教員がより真剣にこの課題に取り組むことになったのではないかと思料します。

現代の教員には、不登校児童生徒をサポートできるほどの時間がないというのも現実だと思います。
養護教諭や栄養教諭のように、不登校専門支援教諭を資格化し、各学校に1名以上必置とするなど抜本的な対応策を講じることが必要なものと考えます。

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