(あくまで当事務所代表個人の意見です。)
私は、大学院生時代に聴覚障害学生のパソコンテイク(たまにノートテイク)をしていました。
その聴覚障害学生の一人に障害教育系のコースの学生がおられ、障害に関する講義をサポートすることも多くありました。
今となっては、その時に聞いた講義が活かせているように思います。
パソコンテイクの概要
パソコンテイクとは、聴覚障害者のために支援を受ける聴覚障害者以外の方が話した内容を、パソコン上で文字化する作業です。
ちなみに手書きの場合も含めて、ノートテイクとも言います。
これにより、聴覚障害者が聞き取れなかったり、聞き取りづらかったりした部分を文字情報で得て、コミュニケーションが円滑にできるようになります。
その方法は、私のいた大学院の当時は、2人体制で全文筆記を原則としていました。
1人体制の時もあり、その際は要約筆記とならざるを得なかったのですが、かなりシビアな世界です。
私とノートテイク
はじめてこのパソコンテイクの説明会に参加した時は、ブラインドタイピングができることが前提との話をきき、
(それなら大丈夫かも)
と思って登録したパソコンテイク初回で、私のプライドはみじん切りにされてしまいます。
簡単に言えば、同時にパソコンテイクするもう一人の方が講義のすべてを文字化できるほどの高速タイピングが可能な「神」だったのです…。
途中で切りが良いところから入力しようとした瞬間には、その言葉は既に入力されています。
その日は何度チャレンジしても、その方のタイピングは鬼がかって見えました…。
(要するに、自分は全然使えない人間だと自覚したんです…。はい…。)
レジュメ読み上げ時に、その部分をペンで指差しする位しかできませんでした。
あとから分かったことですが、その方は大学院のノートテイカー(ノートテイクをする人)で最もタイピングの速い人でした。初心者でも大丈夫なように事務方がシフトを組んでいただいたのだと思いますが、なにせ重圧が凄いのなんの…。
(こんな鬼がかる作業を1時間半、水分補給もなしに集中してするのは、正直しんどい…)
とも思いました。
結局、私と同じ時に説明会に来ていた参加者は、そのあと顔を見ることはありませんでした。
(つまり、実際に支援できるレベルの方がいなかったという…。)
授業の空きコマに、移動時間なく収入が得られるという、私にとっては嬉しいポイントも多々あるボランティアだったのですが、そのくらい、即戦力重視で、厳しい世界でした…。
プライドがズタボロになった尾木は、その後めげずに頑張りました(笑)。
なんとか食いついて文字入力をできるように、暇さえあればタイピングの練習を行い、毎週ちょっとずつ鬼がかっている人と連携しても入力できるようになってきました。
最終的に、大学院1年前期は、週1コマ固定+臨時だったのが、大学院2年後期では、週8コマ+臨時とよくシフトをいれていただいていました。
大学院2年の前期は、コロナが流行りはじめて構内への立入禁止制限が出たため、大学の担当者にGoogleドキュメントによる支援方法を提案させていただき、その方法でパソコンテイクをした時もあります。
いろいろな方法で、聴覚障害学生の支援をさせていただきました。
今となってはいい経験です。
特に、聴覚障害ゼミのパソコンテイクを1年通して支援させていただいたことは、今後も障害者と関わっていく上で重要な知識を得ることができました。
さすがに、長時間画面を見続けることにしんどさが少しありますので、またパソコンテイクができるかと言われると厳しい部分はありますが、当事務所等で対面での相談を希望される聴覚障害の方には、パソコンで文字情報を入力しながらご説明することも可能です。
当事務所では、聴覚障害のある方のご依頼も承っております。
依頼を希望される方は、お問い合わせフォームよりご連絡いただけると幸いです。



